1. はじめに
運送業許可(一般貨物自動車運送事業)を検討している方から、よくある質問がこちらです。
「トラックを買う資金がないけどリースでも許可取れる?」
「リース車両でも5台条件を満たせる?」
「レンタカーじゃダメ?」
結論から言うと、運送業許可は車両をリースで確保しても取得可能です。
ただし、契約内容が不十分だったり、使用権限を証明できない場合は補正や不許可リスクがあります。
この記事では、運送業許可における車両リースの可否と、審査で見られるポイントを行政書士が分かりやすく解説します。
2. 制度の概要
一般貨物自動車運送事業の許可では、車両を5台以上確保することが原則条件です。
運輸局は「継続的に運送業を運営できる体制があるか」を審査します。
そのため車両についても、
- 継続して使用できるか
- 申請者が正当に使用できるか
- 運送事業用(緑ナンバー)登録が可能か
といった点をチェックします。
購入車両だけでなく、リース車両でも「使用権限」が明確であれば許可要件を満たせます。
3. 取得条件
リース車両で運送業許可を取る場合の主な条件は次の通りです。
- 事業用自動車を5台以上確保していること
- リース契約で継続使用できること
- 契約書で使用者が申請者になっていること
- 車検証上の使用者が申請者になること(原則)
- 事業用登録(緑ナンバー)が可能であること
補足:レンタカーは基本的に注意が必要
短期レンタカー契約は「継続性がない」と判断されやすく、
許可申請に使うには不向きです。
リースは「中長期で車両を確保する契約」であるため、審査上は認められやすいです。
補足:リースでも資金計画は必要
「リースなら資金が少なくて済む」と思われがちですが、
月額リース料が継続的に発生するため、資金計画でしっかり説明する必要があります。
4. 必要書類
リース車両で申請する場合、以下の書類が重要になります。
必要書類一覧
- 車検証の写し(5台分)
- 車両一覧表
- リース契約書の写し
- リース車両の仕様が分かる資料(必要に応じて)
- 車庫配置図(車両が収容できることを示す図)
注意点:リース契約書の記載内容が重要
運輸局では、契約書の内容が曖昧だと「本当に車両を確保しているか」判断できません。
特に重要なのは以下です。
- 契約期間
- 対象車両の情報(車台番号など)
- 使用者(借主)が申請者であること
- 契約開始日
契約内容が不足していると補正対象になります。
5. 費用
リース車両を利用する場合の費用相場は次の通りです。
リース費用の目安
- 小型〜中型トラック:月5万〜15万円程度
- 大型トラック:月15万〜30万円以上
5台確保すると、月額リース料だけで
25万〜75万円以上になることもあります。
追加で発生しやすい費用
- 任意保険料(リースでも加入必須)
- メンテナンス費用(契約に含まれない場合)
- タイヤ交換費用
- デジタコ・ドラレコ設置費用
- 契約時の保証金
リースは初期費用が抑えられる反面、固定費が大きくなりやすい点に注意が必要です。
6. 手続きの流れ
リース車両で運送業許可申請をする場合の流れは次の通りです。
- 事業計画を作成し必要車両台数を決定
- リース会社を選定し見積取得
- 車庫が5台分確保できるか確認
- リース契約を締結
- 車検証(使用者名義)を確認
- 契約書・車検証コピーを準備
- 車両一覧表を作成
- 許可申請書類へ添付して運輸局へ申請
リースの場合でも、申請時点で車両が確保できていることが重要です。
7. よくある失敗
リース車両で許可申請する際の失敗例を紹介します。
よくある失敗① リース契約が「納車前」で車検証がない
申請時に車検証コピーを提出できないと、車両要件を証明できません。
納車時期が遅い場合、許可申請スケジュールがずれます。
よくある失敗② 使用者が申請者になっていない
車検証上の使用者がリース会社になっているなど、
使用権限が明確でないと補正対象になります。
よくある失敗③ 契約期間が短すぎる
短期契約だと「継続的な事業運営ができない」と判断されやすく、審査上不利です。
可能な限り中長期契約が望ましいです。
よくある失敗④ リース料を資金計画に入れていない
資金計画でリース料を計上していないと、審査で「事業計画が甘い」と判断されます。
固定費として必ず反映させる必要があります。
8. 行政書士に依頼するメリット
リース車両で運送業許可を取る場合、車両要件を満たしていても
- 契約書の記載不足
- 車検証名義の不備
- 資金計画とのズレ
などで補正になるケースが多いです。
行政書士に依頼すれば、
- リース契約内容を申請基準に合わせてチェックできる
- 車両台数要件を確実に満たす形で申請できる
- 資金計画にリース費用を適切に反映できる
- 補正リスクを減らし許可取得を早められる
というメリットがあります。
「購入かリースか迷っている」という段階から相談することで、最適な事業計画を組み立てられます。
9. まとめ
運送業許可は、トラックを購入しなくてもリース車両で取得可能です。
ただし、リース契約書の内容や車検証の使用者名義、契約期間などが重要で、条件が不十分だと補正や審査遅延につながります。
また、リース料は固定費として資金計画に反映させる必要があります。
「リースで5台揃える予定だが許可が取れるか不安」
「契約書の内容をチェックしてほしい」
「購入とリースどちらが良いか相談したい」
このような場合は、運送業許可に強い行政書士へ早めに相談することをおすすめします。
代表 上田信吾
所在地 兵庫県神戸市中央区坂口通6-3-22-2
電話 050-5873-4548(受付 8:00~18:00)
休業日 不定休

