2025年10月改正対応|制度の概要・取得要件・改正ポイントを行政書士が徹底解説
- 1. はじめに
- 2. 経営・管理とは?
- 3. 2025年改正で何が変わったのか
- 4. なぜ制度が改正されたのか
- 5. 取得するための基本要件
- 6. 事務所はどこでもよいの?
- 7. 資本金等3,000万円要件
- 8. 常勤職員1名以上の雇用
- 9. 日本語能力要件
- 10. 経営経験・学歴
- 11. 事業計画書
- 12. 事務所の実体
- 13. 経営・管理ビザ取得までの流れ
- 14. 必要書類
- 15. 4か月の「経営・管理」在留資格とは
- 16. 更新申請で確認される事項
- 17. よくある不許可事例
- 18. 行政書士が実際に重視するポイント
- 19. 行政書士からの実務アドバイス
- 20. よくある質問(FAQ)
- 21. 行政書士へ依頼するメリット
- 22. まとめ
- 23. 無料相談受付中
1. はじめに
「日本で会社を設立して事業を始めたい。」
「経営管理ビザは500万円あれば取得できると聞いた。」
「外国人社長として日本で会社を経営したい。」
当事務所にも、このようなご相談が数多く寄せられます。
しかし、2025年10月16日に制度が大幅に改正され、従来の「500万円基準」は現在の新規申請には当てはまりません。
改正後は、
- 資本金等の引上げ
- 常勤職員の雇用義務
- 日本語能力
- 経営経験・学歴
- 事業計画書の専門家確認
などが新たに求められるようになりました。
2. 経営・管理とは?
「経営・管理」は、
外国人が日本で
- 会社を経営する
- 会社の管理者になる
ための在留資格です。
例えば、
- 株式会社を設立する
- 日本法人の代表取締役になる
- 日本支店長になる
- 日本法人の役員として経営を行う
などが代表例です。
一方、
単に会社を設立しただけでは取得できません。
実際に事業を継続的・安定的に経営できることが求められます。
3. 2025年改正で何が変わったのか
今回の改正は、制度創設以来最大級の見直しといわれています。
改正前
- 資本金500万円以上
- 又は常勤職員2名以上
どちらかを満たせばよい制度でした。
改正後
現在は、
- 資本金等3,000万円以上
- 常勤職員1名以上
の双方を満たすことが基本となりました。
さらに、
- 日本語能力
- 経営経験または学歴
- 専門家が確認した事業計画書
なども求められます。
4. なぜ制度が改正されたのか
法務省は、
実体のない会社を設立して在留資格だけ取得するケースを防止し、
実際に日本で継続的な事業を営む外国人経営者を対象とするため、
基準を厳格化しました。
そのため、
今後は
「会社だけ作れば取得できる」
という時代ではありません。
5. 取得するための基本要件
新規申請では、
主に次のような要件があります。
(1)資本金等
資本金または出資総額が
3,000万円以上
必要です。
(2)常勤職員
日本に居住する対象資格者を
1名以上
雇用している必要があります。
(3)日本語能力
一定の日本語能力が求められます。
申請者本人または体制面で要件を満たす必要があります。
(4)経営経験・学歴
経営管理に関する実務経験や、
一定の学歴要件が新たに追加されました。
(5)事業計画
事業計画書は、
単なる売上予測ではなく、
専門家による確認を受けた内容が求められます。
6. 事務所はどこでもよいの?
いいえ。
事業所には、
独立した事業所としての実体が必要です。
一般的には、
- 独立した事務所
- 継続利用できる賃貸借契約
- 実際に事業を行う設備
などが確認されます。
実体のない住所だけの利用では、
審査上問題となる可能性があります。
7. 資本金等3,000万円要件
2025年改正で最も大きく変わった点が、
資本金等3,000万円以上
という基準です。
従来は
資本金500万円以上
でしたが、
現在は約6倍に引き上げられました。
「資本金等」とは?
法人の場合
- 株式会社
→資本金 - 合同会社
→出資総額
となります。
個人事業の場合は、
事業所取得費
設備投資
開業費
職員給与など、
実際に事業へ投下した金額で判断されます
見せ金は認められない
審査では、
資金の出所
送金経路
通帳
残高証明
贈与契約書
などが確認されます。
一時的に資金を借りて預金残高だけを作るような「見せ金」は、許可されない可能性が高くなります。
8. 常勤職員1名以上の雇用
改正後は、
常勤職員1名以上
の雇用が必要です。
対象となる職員
対象となるのは、
- 日本人
- 永住者
- 定住者
- 日本人の配偶者等
- 永住者の配偶者等
- 特別永住者
などです。
対象にならない人
例えば、
- 留学生
- 家族滞在
- 技術・人文知識・国際業務などの就労資格で在留する外国人
は、この要件を満たす常勤職員には含まれません。
9. 日本語能力要件
今回の改正では、
一定の日本語能力が求められるようになりました。
法務省は、日本語能力を有することで、
行政手続
納税
労務管理
契約
などを適切に行えることを期待しています。
実務では、
- 申請者本人
- 又は常勤職員
のいずれかが要件を満たす場合もあります。
詳しい立証方法は個別事情によって異なるため、最新の運用Q&Aを確認することが重要です。
10. 経営経験・学歴
改正後は、
経営者としての適格性も審査対象となりました。
例えば、
- 経営経験
- 管理職経験
- 修士以上の学位など
が評価対象となります。
これまでのように、
「会社だけ作れば取得できる」
という制度ではなくなっています。
11. 事業計画書
現在、
最も重要視されている書類の一つが
事業計画書
です。
しかも、
単なる売上予測では足りません。
専門家による確認を受けた事業計画書が必要となる場合があります。
審査で確認されるポイント
事業計画では、
- 何を販売するのか
- 顧客は誰か
- 市場分析
- 売上根拠
- 資金計画
- 採用計画
- 利益計画
- 継続可能性
などが総合的に審査されます。
12. 事務所の実体
経営・管理では、
会社の住所だけでは足りません。
審査では、
- 独立した事務所
- 継続利用できる賃貸借契約
- 事務机
- パソコン
- 電話
- 事業設備
など、
実際に事業を行う場所かどうかが確認されます。
13. 経営・管理ビザ取得までの流れ
外国人が日本で会社を設立し、
経営・管理ビザを取得するまでの一般的な流れは次のようになります。
① 事業計画の作成
↓
② 会社設立準備
↓
③ 事務所の確保
↓
④ 資本金の準備
↓
⑤ 会社設立
↓
⑥ 各種届出
↓
⑦ 在留資格認定証明書交付申請
(海外在住の場合)
又は
在留資格変更許可申請
(日本在住の場合)
↓
⑧ 許可
↓
⑨ 入国・事業開始
制度改正後は、会社設立だけでなく、事業の継続性・実現可能性を立証する準備がこれまで以上に重要になっています。
14. 必要書類
申請内容により異なりますが、主な提出書類は次のとおりです。
(1)申請書
所定様式
(2)写真
規定サイズ
(3)パスポート
写し
(4)会社関係書類
- 定款
- 登記事項証明書
- 株主名簿
- 法人設立届
など
(5)事業計画書
改正後は最重要書類の一つです。
特に、
- 売上予測
- 市場分析
- 競合分析
- 収支予測
- 人員計画
について具体的な説明が必要になります。
(6)資金関係資料
- 預金通帳
- 残高証明
- 送金記録
- 贈与契約書
- 融資資料
など
資金形成の経緯が確認できる資料を提出します。
(7)事務所関係
- 賃貸借契約書
- 写真
- 間取り
- 案内図
(8)職員関係
- 雇用契約書
- 社会保険加入資料
- 給与台帳
など
15. 4か月の「経営・管理」在留資格とは
海外に居住している外国人が、日本で会社設立の準備を行うために活用できる制度として、「4か月」の在留期間が認められる場合があります。
この制度を利用すると、
- 日本で住居を確保する
- 住民登録を行う
- 銀行口座を開設する
- 会社設立準備を進める
などが可能となり、会社設立後に事業開始へ円滑に移行できます。
もっとも、この在留期間であっても、事業計画や事業開始の具体性が審査対象となるため、「準備のためだから簡単に許可される」というものではありません。
16. 更新申請で確認される事項
経営・管理ビザは取得後も、更新時に事業の実態が審査されます。
主な確認事項は次のとおりです。
① 実際に営業しているか
設立しただけでは不十分です。
営業実績が求められます。
② 売上・利益
赤字だから直ちに不許可になるわけではありません。
しかし、
継続性
改善計画
今後の見通し
などが重視されます。
③ 納税
法人税
消費税
住民税
源泉所得税
など
適正に申告・納付していることが重要です。
④ 社会保険
加入義務があるにもかかわらず、
未加入である場合は不利になります。
⑤ 事務所
引き続き実体があるか確認されます。
17. よくある不許可事例
行政書士実務でも多い事例を紹介します。
ケース①
資本金の出所が不明
送金履歴が説明できない。
ケース②
売上計画が現実的でない
根拠資料がない。
ケース③
実際には営業していない
ホームページだけ作成し、
営業実績がない。
ケース④
バーチャルオフィスのみ
独立した事務所として認められないケースがあります。
ケース⑤
帳簿が整備されていない
会計資料が提出できない。
ケース⑥
税金滞納
更新では非常に大きなマイナスになります。
18. 行政書士が実際に重視するポイント
申請書そのものよりも、
「事業の実態をどれだけ客観的資料で裏付けられるか」
が重要です。
例えば、
- 契約書
- 見積書
- 発注書
- 売上実績
- 銀行取引
- 写真
- パンフレット
- ホームページ
- SNSによる営業実績
なども、事業実態を示す資料として有効です。
また、更新申請では、設立時の事業計画どおりに事業が進んでいるか、変更がある場合はその理由と今後の見通しを丁寧に説明することが重要です。
19. 行政書士からの実務アドバイス
近年の審査では、「会社を設立した」という形式だけではなく、事業が継続的・安定的に運営される見込みがあるかが重視されています。
そのため、申請前から次のような資料を整理しておくことをおすすめします。
- 資金計画書
- 事業計画書
- 主要取引先との契約・商談資料
- 事務所の使用状況が分かる写真
- 会計・税務体制に関する資料
これらを体系的に準備することで、審査担当者に事業の実現可能性を具体的に示すことができます。
20. よくある質問(FAQ)
Q1 資本金3,000万円があれば必ず許可されますか?
いいえ。
資本金要件を満たすことは重要ですが、それだけでは許可されません。
審査では、
- 事業計画の実現可能性
- 事務所の実体
- 経営者としての適格性
- 資金の出所
- 常勤職員の配置
- 日本語能力など
を総合的に判断して許可・不許可が決定されます。
Q2 会社設立前に申請できますか?
原則として、
事業開始の具体的準備が整っている必要があります。
会社設立の段階や申請方法によって必要書類が異なるため、
行政書士へ相談しながら進めることをおすすめします。
Q3 自宅を事務所にできますか?
可能な場合があります。
ただし、
- 賃貸借契約
- 管理規約
- 用途制限
- 独立性
などが審査対象になります。
居住部分との区分が不明確な場合は問題になることがあります。
Q4 レンタルオフィスは利用できますか?
利用できる場合もあります。
しかし、
単なる住所貸しでは認められません。
実際に継続して事業を行う実体が重要になります。
Q5 赤字になると更新できませんか?
赤字だけで不許可になるわけではありません。
例えば、
- 創業間もない
- 設備投資が多い
- 新規事業
など合理的理由があれば更新できるケースもあります。
重要なのは、
今後の改善見込みを客観的資料で説明できることです。
Q6 家族を呼ぶことはできますか?
一定の要件を満たせば、
配偶者・子について
在留資格「家族滞在」
を取得できる場合があります。
Q7 経営しながら現場作業もできますか?
経営・管理の在留資格は、
あくまでも
経営
又は
管理
を行うための在留資格です。
日常的に現場作業だけを行うような勤務実態では、
更新時に問題となる場合があります。
21. 行政書士へ依頼するメリット
経営・管理ビザは、
外国人の在留資格の中でも、
最も専門性が高い部類に入ります。
当事務所では、
次のようなサポートを行っています。
① 取得可能性診断
許可要件を事前に確認します。
② 会社設立支援
司法書士・税理士等と連携し、
会社設立をサポートします。
③ 事業計画書作成支援
許可率を左右する重要書類です。
行政書士が実務経験を踏まえて作成を支援します。
④ 在留資格申請
- 在留資格認定証明書交付申請
- 在留資格変更許可申請
- 更新許可申請
まで一貫して対応します。
⑤ 更新・永住までサポート
会社設立だけではなく、
更新
家族呼寄せ
永住
帰化
まで長期的に支援します。
22. まとめ
経営・管理(経営管理)ビザは、
外国人が日本で事業を経営するための重要な在留資格です。
2025年10月の制度改正により、
従来より審査は厳格化されました。
そのため、
- 最新制度を理解すること
- 十分な事業計画を作成すること
- 客観的資料を整えること
が許可取得への重要なポイントになります。
また、
許可取得後も、
事業運営
納税
社会保険
労務管理
などを適切に行い、
更新審査に備えることが必要です。
23. 無料相談受付中
外国人による会社設立や経営・管理ビザについて、
このようなお悩みはありませんか?
✓ 日本で会社を設立したい
✓ 経営・管理ビザを取得したい
✓ 最新制度で申請できるか知りたい
✓ 家族も日本へ呼びたい
✓ 更新申請が心配
当事務所では、
外国人の会社設立から、
在留資格取得、
更新、
家族呼寄せ、
永住・帰化まで、
ワンストップでサポートしております。
初回相談も承っておりますので、
お気軽にお問い合わせください。
代表 上田信吾
所在地 兵庫県神戸市中央区坂口通6-3-22-2
電話 050-5873-4548(受付 8:00~18:00)
休業日 不定休