特定活動ビザを徹底解説【2026年最新版】

外国人ビザ

告示特定活動・告示外特定活動・就職活動・ワーキングホリデーまで行政書士が詳しく解説


1. はじめに

「特定活動ビザとは何ですか。」

「就職活動を続けるために特定活動へ変更できますか。」

「ワーキングホリデーも特定活動なのですか。」

行政書士業務では、このような相談を受ける機会が少なくありません。

「特定活動」は、他の在留資格のように一つの活動内容を定めた資格ではなく、法務大臣が個々の外国人について指定する活動を行うための在留資格です。

そのため、同じ「特定活動」であっても、

  • 就職活動
  • ワーキングホリデー
  • インターンシップ
  • 医療滞在
  • EPA看護師・介護福祉士
  • 本邦大学等卒業者(告示第46号)
  • 高度専門職外国人の家事使用人

など、対象となる活動は多岐にわたります。


2. 特定活動とは

「特定活動」は、入管法別表第一に規定される在留資格です。

入管法では、法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動と定義されています。

つまり、法律で一律に活動内容を定めるのではなく、法務大臣が必要に応じて活動内容を指定します。


3. 告示特定活動と告示外特定活動

(1)告示特定活動

法務省告示により、あらかじめ対象が定められている活動です。

代表例

  • ワーキングホリデー
  • インターンシップ
  • サマージョブ
  • 国際文化交流
  • 医療滞在
  • EPA看護師・介護福祉士候補者
  • 本邦大学等卒業者(告示第46号)
  • 高度専門職外国人の家事使用人

などがあります。


(2)告示外特定活動

法務大臣が、個別事情を考慮して指定する活動です。

代表例

  • 卒業後の就職活動継続
  • 出国準備
  • 人道的配慮による在留
  • 裁判継続中の在留

など案件ごとに事情が異なるため、理由書が重要になります。


4. 特定活動の主な類型

(1)就職活動

日本の大学・大学院等を卒業した留学生が卒業後も就職活動を継続する場合です。

一定の要件を満たすことで、特定活動への変更が認められる場合があります。


(2)本邦大学等卒業者(告示第46号)

日本の大学等を卒業し、日本語能力など一定の要件を満たす場合に、幅広い業務への従事を可能とする制度です。

2024年の制度改正を経て運用されており、2026年も重要な在留資格の一つとなっています。


(3)ワーキングホリデー

日本と協定を締結している国・地域の若者が、旅行資金を補うための就労をしながら滞在できる制度です。


(4)インターンシップ

外国の大学生等が、教育課程の一環として日本企業で実習を行う活動です。


(5)医療滞在

日本の医療機関で治療を受けることを目的とする外国人や、その同伴者を対象とする類型です。


5. 特定活動の特徴

他の在留資格との違いを理解しましょう。

(1)活動内容が個別に指定される

在留カードだけでは活動内容が分からないこともあります。

指定書(指定書面)の内容を必ず確認します。


(2)就労の可否が異なる

特定活動だからといって、全て就労できるわけではありません。

例えば、

  • 就労可能な類型
  • 就労不可の類型
  • 就労内容が限定される類型

があります。


(3)在留期間

活動内容によって異なります。

例えば、

  • 5年
  • 3年
  • 1年
  • 6か月
  • 3か月
  • 法務大臣が個別に指定する期間

などが設定されます。


6. 主な特定活動ごとの許可要件

「特定活動」は一つの在留資格ですが、対象となる活動ごとに要件が異なります。

(1)就職活動(卒業後)

日本の大学・大学院・短期大学・高等専門学校等を卒業した留学生が、卒業後も継続して就職活動を行う場合に認められることがあります。

主な確認事項

□ 卒業した教育機関が対象であること

□ 卒業後も継続して就職活動を行っていること

□ 大学等から推薦書や継続就職活動に関する資料が提出できること(必要な類型の場合)

□ 生活費を維持できること


(2)本邦大学等卒業者(告示第46号)

日本の大学等を卒業し、一定の日本語能力等の要件を満たす外国人を対象とする制度です。

確認事項

□ 日本の大学等卒業

□ 日本語能力要件

□ 従事予定業務

□ 雇用契約

□ 報酬条件


(3)ワーキングホリデー

対象国・地域との協定に基づく制度です。

確認事項

□ 年齢要件

□ 国籍

□ 滞在目的

□ 資金証明

□ 帰国用旅費


(4)インターンシップ

海外大学等の教育課程の一部として実施される活動です。

確認事項

□ 教育課程との関連性

□ 受入企業

□ 実施期間

□ 実習内容


(5)医療滞在

医療機関で治療を受けることを目的とする外国人です。

確認事項

□ 受入医療機関

□ 治療計画

□ 滞在資金

□ 身元保証機関(必要な場合)


7. 必要書類一覧(2026年版)

提出書類は類型によって異なりますが、一般的には次のような書類が必要です。


共通書類

□ 在留資格変更許可申請書

又は

□ 在留資格認定証明書交付申請書

□ パスポート

□ 在留カード(変更申請の場合)

□ 写真


就職活動

□ 卒業証明書

□ 成績証明書

□ 大学からの推薦書(必要な類型)

□ 就職活動状況が分かる資料

□ 生活費の証明


告示第46号

□ 卒業証明書

□ 日本語能力を証明する資料

□ 雇用契約書

□ 業務内容説明書

□ 会社案内


ワーキングホリデー

□ 資金証明

□ 旅行計画

□ 健康保険資料(必要な場合)


インターンシップ

□ 大学からの証明書

□ 実習計画書

□ 受入企業資料


8. 指定書(指定書面)の確認

指定書の確認を怠らないことが最重要ポイントです。

指定書には、

  • 認められた活動内容
  • 就労の可否
  • 条件
  • 制限事項

などが記載されています。

同じ「特定活動」であっても、指定書の内容が異なれば認められる活動も異なります。


9. 更新・変更申請のポイント

更新では、当初許可された活動を適切に行っているかが確認されます。

確認事項

□ 指定活動を継続している

□ 生活基盤

□ 納税

□ 社会保険加入

□ 活動実績


10. 不許可となりやすい事例

特定活動は活動内容が多岐にわたるため、不許可理由も案件ごとに異なります。

しかし、実務では共通する傾向があります。


ケース① 指定された活動を行っていない

例えば、

就職活動目的で許可を受けたにもかかわらず、実際には就職活動をほとんど行っていない場合です。

対応策

提出資料

□ 企業への応募履歴

□ 面接記録

□ 就職説明会参加記録

□ ハローワーク利用記録


ケース② 指定外就労

就労が認められていない類型で働いていた場合や、指定された範囲を超えて就労していた場合です。


ケース③ 生活基盤不足

就職活動案件では、生活費の裏付けが重要です。

提出資料例

□ 預金残高証明書

□ 送金記録

□ 奨学金証明


ケース④ 虚偽申請

活動内容や雇用予定について虚偽の申告があった場合は、不許可となるだけでなく、その後の在留資格手続にも大きな影響を及ぼします。


ケース⑤ 資料の整合性不足

例えば、

卒業年月日

雇用開始日

活動開始日

が一致していないケースです。


11. 追加資料請求(RFI)への対応

追加資料請求は、審査官が判断材料を補充するために行うものです。

迅速かつ的確に対応することが重要です。


よく求められる資料

□ 雇用契約書

□ 在職証明書

□ 活動実績資料

□ 就職活動記録

□ 預金残高証明書

□ 卒業証明書

□ 成績証明書

□ 日本語能力証明

□ 会社案内


12. よくある質問(FAQ)

Q1 特定活動なら自由に働けますか?

いいえ。

特定活動は類型ごとに就労の可否や範囲が異なります。必ず指定書(指定書面)の内容を確認してください。


Q2 就職活動中の特定活動は何回でも更新できますか?

更新の可否は活動実績や個別事情に応じて判断されます。就職活動の継続状況や生活基盤を具体的に説明できることが重要です。


Q3 指定書を紛失した場合はどうすればよいですか?

まずは、交付を受けた地方出入国在留管理局へ相談し、必要な手続を確認してください。指定書は活動内容を確認する重要書類です。


Q4 活動内容が変わった場合は?

変更の内容によっては、在留資格変更許可申請が必要となる場合があります。自己判断せず、事前に確認することが重要です。


Q5 行政書士へ依頼するメリットは?

行政書士は、

  • 指定書の内容確認
  • 活動内容と在留資格の適合性判断
  • 理由書・説明書の作成
  • 必要書類の整備
  • 追加資料請求への対応

を通じて、申請全体の整合性を高め、円滑な審査につながるよう支援します。


13. まとめ

「特定活動」は、他の在留資格と異なり、法務大臣が個別に活動内容を指定する柔軟性の高い在留資格です。

次の点が特に重要です。

  • 指定書(指定書面)の内容を必ず確認すること
  • 許可された活動の範囲内で活動すること
  • 類型ごとの要件に応じた資料を準備すること
  • 活動実績を客観的資料で立証すること
  • 追加資料請求には説明書を添えて丁寧に対応すること

「ウエシン行政書士事務所のホームページ」

代表 上田信吾
所在地 兵庫県神戸市中央区坂口通6-3-22-2
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